第 八章「奉仕の終わり」


キャラクター・プレイヤー紹介
自画像
名前:MO−R−ISE−4
サービスグループ:HPD&MC
秘密結社:イルミナティ

MBD:ハッピネスオフィサー
ミュータントパワー:エンパシー


 チームの中では最年少。ちょっとおっちょこちょいなチームのマスコット的存在。
 そんな人柄を買われ、トラブルシューターチームでハッピネスオフィサーとして活躍する。
 ただし、彼の力はそれだけではない。書類偽造の腕は一級品で、いざというときにはチームの危機を救うこともしばしば。
 背中に背負った巨大爆弾は一回しか使用できないが、その破壊力はチーム内最大を誇る。
名前:Rese−R−VED−4
サービスグループ:テクニカルサービス
秘密結社:プロテック

MBD:C&Rオフィサー
ミュータントパ ワー:メカニカル・インチューイション

 チームの参謀格。ニヒルな態度に隠れた優しさで、チームメンバーの信頼厚い人物だ。
 メカを扱うのが得意で、愛用のカメラはいつだって手放さない。
 撮影記録はお手のもの。そのカメラレンズはどんな些細な反逆だって見逃しはしない。敵に回せばこれほど恐ろしいトラブルシューターはいないだろ う。
 カメラを片手に持っても、レーザーガンの狙いは完璧だ。なにしろ、銃口を反逆者のこめかみに押しつけてから引き金をひくのだから。
STAR−R−INN−6
サービスグループ:HPD&MC
秘密結社:コミュニスト

MBD:ハイジンオフィサー
ミュータントパワー:ディープ・プローブ

 帽子とヒゲがトレードマーク。その過去は誰も知らない、謎多きチームメンバー。
 その目ににらまれて罪を自供しなかった反逆者は、これまで一人もいない。
 彼のお供であるゴシゴシボットは、機動力、破壊力、清掃力に優れ、トラブルシューターチームを影ながらサポートしてくれる第五のチームメンバー だ。
 普段は物静かだが、もしもうっかり帽子とヒゲを馬鹿にすれば、0.3秒の早撃ちレーザーガンがキミの眉間を打ち抜くだろう。
名前:Tokyo−R−OSE−4
サービスグループ:アームドフォース
秘密結社:アンチ・ミュータント

MBD:チームリーダー
ミュータントパワー:ハイパーセンス

 我らがチームリーダ。
 完璧な指示と、深い洞察力でトラブルシューターチームを奉仕の道へと導く、文字通りチームの要。
 その威厳ある態度は、道行くインフラレッドが思わずひざまずき、ブーツをナメさせてくださいと長蛇の列を作るほど。そんなインフラレッドを率い て、今日もアルファコンプレックスを蹂躙する。
 彼の作戦に従えば、どんなミッションでも完璧にこなすことが出来る頼もしい味方だ。
※)今回は最終回なので、普通のRPGのような人物紹介をしてみました。

 みなさんはデブリーフィングのため、今回のミッションのブリーフィングオフィサーであるYasu-B-JRO-2のオフィスへ集合しました。

全員:ただいま戻りました!
Yasu-B-JRO-2:えー、今回の「走っていればこの世はユートピアレース」はコミーの妨害により、すべての参加マシンが蒸発するという、まことに遺憾 な結果となりました。異論はありませんね?
全員:ハイ……
Yasu-B-JRO-2:よろしい。では、あなたがた完璧なトラブルシューター諸君がついていながら、このような事態に陥った理由について、なにか納得の出 来る報告のできる市民はいますか?

Tokyo-R-OSE-4:STAR-R-INN-6を撃ちます……ZAPZAPZAP

 命中判定をしてください。

Tokyo-R-OSE-4:疑いようもなく命中です。
STAR-R-INN-6:ぎゃあ〜っ!

 ……STAR-R-INN-6は絶命しました。
 次のクローンは永遠にやってきません。
 どうやら、彼は真性の反逆者だったようです。

Tokyo-R-OSE-4:そうです。奴はコミーでした。疑いようもなく反逆者です。
Rese-R-VED-4:死人に口なしですね。疑いようもなく幸福です。
MO-R-ISE-4:おお〜っ、そうか〜!(STAR-R-INN-6が最後のクローンであったことに気づいた)
Tokyo-R-OSE-4:今回のミッションは我々の中にコミーが潜んでいたため失敗に終わってしまいましたが、次回は疑いようもなく成功させることができ るでしょう。

Yasu-B-JRO-2:ふむ……では、反逆者にしてコミーであるSTAR-R-INN-6の処刑は終了したので、これにてデブリーフィングを終了しましょ う。
全員:ほっ……


 さて……
 その帰り道、Rese-R-VED-4が後ろを振り向くと、原子力ハンドドリルを持った市民が血走った目であなたを見ていることに気づきます。

Rese-R-VED-4:なっ、なんだぁ〜

 彼は秘密結社プロテックの上司です。

Rese-R-VED-4:はっ!
プロテック上司:市民、我らのマシンを守りきれなかった罪は死に値します。

 プロテック上司のハンドドリルがRese-R-VED-4の頭蓋骨に突き刺さり、その脳みそをシェイクしていきます。

Rese-R-VED-4:ぎゃ〜!!

 クローンナンバーをひとつ増やしておいてください。

Rese-R-VED-5:は、はい……

 さて、次はMO-R-ISE-4です。

MO-R-ISE-4:え、自分ですか?

 ドクロの眼帯をしたイルミナティの上司が、あなたの前に立ちはだかります。

イルミナティ上司:恐喝しているかい?
MO-R-ISE-4:もちろんです!
イルミナティ上司:よろしい!
MO-R-ISE-4:な、なにかご用ですか?
イルミナティ上司:怯えることは無い。きみの破壊活動を賛美しに来たのだ。あんた最高!
MO-R-ISE-4:え?
Rese-R-VED-5:まあ、すべてのマシンを蒸発させたんだから任務達成だろう。
MO-R-ISE-4:おおっ!
イルミナティ上司:その通り。あんた最高!
MO-R-ISE-4:う、疑いようもなく幸せです。ありがとうございます。
イルミナティ上司:よって、きみは昇進。部下を10人つけてやろう。
MO-R-ISE-4:おおっ、すばらしい!

 すると、あなたの周りに10人のインフラレッドが集まります。
 彼らは全員胸に手榴弾を1個ぶら下げています。

インフラレッド:MO-R-ISE-4様、我々はどこに行って爆発すればよいのでしょうか?(実に幸福そうに)
MO-R-ISE-4:いゃあ、はははは……(苦笑)

 では、MO-R-ISE-4が昇進したところで、今回のゲームは終了します。
 結局、プロテックの新型動力炉は認められることなく、今後もアルファコンプレックスでは原子炉が疑いようもなく幸福な動力源として利用され続けることでしょ う。
 巨大冷凍区画であるシベリアセクターに潜んでいたコミーのコミューンは原子炉の暴走により完全に消滅しました。


Rese-R-VED-5:やはりコミーは寒いところが好きなんだなぁ。
Tokyo-R-OSE-4:これでまたアルファコンプレックスからコミーが減った。コンピューター万歳!
STAR-R-INN:今度やるときは、絶対コミーはイヤだ〜!
Rese-R-VED-5:けど、ゴシゴシボットを使って大活躍だったじゃないか。
Tokyo-R-OSE-4:うむ、明らかに万能ロボットだったな。

 まあ、一番活躍した市民が一番多く死ぬという、実にわかりやすい結果となりましたな。

STAR-R-INN:でも、コミーは露骨にプレイしづらいですよ。

 そうかなぁ、馬鹿な行動がしやすくて楽しいと思うけど。

Rese-R-VED-5:今回は珍しく本物のコミーが登場したからなぁ。

 もっとプロパガンダ能力を使用して、パーティー内にコミーを増やせばよかったのに……

STAR-R-INN:あ、そうか! 忘れてた……
Tokyo-R-OSE-4:コミーに汚染されたクローンが死んだら、次のクローンはコミーでは無くなっているの?

 いや、当然、コミーとして登場します。

STAR-R-INN:……それ最強じゃないですか。
Rese-R-VED-5:コミーは死んでも治らない……か。
Tokyo-R-OSE-4:でも、失敗したら即処刑だろ?
STAR-R-INN:うーん、確かに危険だ……

 それに自分が処刑されそうになっても、他のコミーは積極的に助けようとはしないだろうからね。コミーを助けることは、反逆だし……

MO-R-ISE-4:ミッションをクリアーしたので、技能とか成長しないんですか?

 成長しますが、させたいのですか?

MO-R-ISE-4:いや……せっかく部下が10人できたものですから……
Tokyo-R-OSE-4:次回も、このキャラをプレイするのはイヤだなぁ〜
Rese-R-VED-5:一瞬でゲームオーバーだな。残りクローン2人。
Tokyo-R-OSE-4:で、次のゲームの予定はいつなんだ?

 いや……やるのはいいんだけど。
 パラノイアってシナリオ造るのが大変なんだよなぁ。
 今日のゲームだって、こんなくだらない内容なのにシナリオはこんなにたくさんある。(コピー用紙の束を見せる)

全員:おお〜

 ただし、この中にはギャグしか書いていないんだけどね。それを考えるのが大変なんだ……

STAR-R-INN:読ませてもらってもいいですか?

 別にいいよ。たいしたこと書いてないけど。

MO-R-ISE-4:ところで、この新作のTRPGはおもしろいんですか?
Rese-R-VED-5:確かカードを使うんだよな。
Tokyo-R-OSE-4:なんだ、この表紙のイラストは……

 ゲーム終了後、ダラダラと過ごすプレイヤーたち。
 そこにはエンディングへの感動も達成感もなく、疲労感と薄笑いのみがテーブルを支配するだけだ。
 かくして、アルファコンプレックスの日は暮れる。


おしまい

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